ART & CULTURE

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サンクトペテルブルクの「ロフトプロジェクトETAGI」
ロシアのサンクトペテルブルクには、古びた工場・倉庫を活用した韓国・ソウルの乙支路、聖水洞のように、ギャラリーやカフェ、ステージなどを併せ持つ建物「ロフトプロジェクトETAGI」がある。サンクトペテルブルクの若者はここに集い、街の若さをとことん満喫している。
「街路はわれらの絵筆。広場はわれらのパレット」
1918年、詩人マヤコフスキーの「芸術軍への指令」より

サンクトペテルブルクのロフトプロジェクトETAGI(Loft Project Etagi)を訪れると、印象的なグラフィティーに迎えられる。ロシア・アバンギャルドの潮流である未来派を代表する詩人ウラジーミル・マヤコフスキーを描いたもので、上記の言葉も記されている。それはロシア革命の尊さを芸術の分野で花開かせようという叫びだ。ETAGIは時代を超え、この叫びを自らの使命と受け止めてプロジェクトに着手し、今も発展させている。
マヤコフスキーは街頭に繰り出すよう人々に呼び掛けた。彼の夢は果たしてかなったのだろうか、そして21世紀のロフトプロジェクトETAGIはその目標を実現し得たのだろうか。
마야콥스키

外壁にマヤコフスキーの有名な言葉が刻まれている。

パン工場の変身
ロフトプロジェクトETAGI(以下、ETAGI)の入り口は高いアーチになっている。アーチをくぐると、手を加えていない個性的な外観の建物と、壁いっぱいの看板が現れる。中庭は、買い物でパンパンに膨らんだかばんを持ったまま屋台グルメを食べ、レモネードで喉を潤す若者たちでにぎわっている。ヘアカラーをしたりダメージ加工のパンツをはいたり、あるいはアクセサリーで着飾るなど、思い思いの装いであり、濃いメーク姿の男性も時折目に付く。街の大通りではあまり見かけないヒップないでたちの若者がETAGIにはあふれている。
이타기

ETAGIの入り口

이타키

あちこちにグラフィティーがある。

ETAGIの建物は2007年までパン工場だった。廃れていたこの工場を創意に満ちた空間に再生するという試みが始まり、パンを作っていた工場の一部は編集室に工房、写真家や画家、彫刻家といったアーティストのためのギャラリーへと生まれ変わった。
それから14年。歩みを止めないETAGIのロフトプロジェクトは一定の成果を上げつつ、なおも活動の幅を広げている。以前は出資と後援に頼っていたが、現在はテナントとイベントで収益を生み出している。建物のてっぺんは見晴らしのいいルーフトップにし、各種の文化プログラム、展示、フェスティバルを催している。また、建物の中は200以上もの独創的なショップとカフェでひしめき合う。ここに拠点を置くスタートアップも少なくない。今や月に数十ものイベントが開催され、1日に5000人ほどが訪れる、サンクトペテルブルクの人気スポットなのだ。
이타기

中庭に並ぶ多数のコンテナ

こんなものまで…奥が深いETAGI
2007年のETAGIオープンと同時に開設されたのは、ギャラリー「グローバス」とロフトワインバーだった。2008年にギャラリー「フォーミュラ」、2009年に展示スペース「ブルーフロア」とホステルができた。翌年にはテラスが設けられ、1年を通じて光あふれる憩いの場が完成した。その後もギャラリー「ホワイトホール」、ルーフトップの展望台、シェアオフィス、さらにクリエーティブショッピングセンターと図書館がお目見えした。こうしてETAGIは毎年拡張と変身を重ね、サンクトペテルブルクの市民を呼び込み続けている。
ETAGIの変身はこれにとどまらない。もともとの5階建て建物のほかに、中庭にコンテナ型のクリエーティブショップを出店させた。設置したコンテナの数は2年間で54本に上る。ここで作られたアクセサリー、グラフィティーツールといった多様なクリエーティブ商品も人気を集めている。
이타기

이타기

이타기

クリエーティブな洋服屋など、数多くのショップが出店している。

2016年には世界各地の屋台グルメが味わえるスペース「ストリートフード」を設けた。最近はアジアのグルメが好評で、日本のラーメンや中華鍋を使った中国料理、韓国の屋台メニューまでそろっている。ロシアにも韓流ブームが起き、韓国のドラマ、料理、K-POPへの関心が高い。一番人気のメニューはトッポッキ(餅の甘辛煮)で、K-POPならBTSとBLACKPINKのファンが多い。このほど、BTSの新曲「Permission to Dance」のリリース記念として韓国のユーチューバーがETAGIを訪れる若者にインタビューしたところ、韓国をはじめとするアジアへのあこがれの強さを感じ取ることができた。東洋のヒップなカルチャーがサンクトペテルブルク、そしてETAGIで支持されている。東洋と西洋の交流によって新たなうねりが生み出されていることが、実感をもって伝わってくる。
ルーフトップの展望台の広さは1200平方メートル。高さは27メートルと、聖イサアク大聖堂に次いで高く、サンクトペテルブルク市内を一望できる。
루프탑

展望台になっているルーフトップでくつろぐ人たち

サンクトペテルブルクの若さを実感
何よりETAGIを特別な存在にしているのは各フロアに入っているギャラリーだ。1年を通して多種多様な展示を企画している。2階と3階、5階、そして屋上テラスでの展示から、ロシア現代美術のさまざまな傾向を見て取ることができる。この原稿を書いていたころは、3階の展示室で謎をテーマにした写真展が開催されていた。長らく解き明かされていない神秘主義と謎に満ちた作品が並んだ。
이타기

이타기

이타기

建物のそこかしこにアート作品が展示されている。

残念なことに、マヤコフスキーの切なる願いは1930年の不幸な結末によってついえた。新たに登場したソ連共産党はマヤコフスキーの夢を受け止めるほどの想像力には長けていなかった。だがソ連崩壊後にようやく、ロシアの若者たちがマヤコフスキーの夢を受け継ぎ、育み始めた。ETAGIを次々に訪れる若者はまさしく、街頭に繰り出して芸術文化を謳歌する人々である。
サンクトペテルブルクで若者が多く集まる場所を尋ねるなら、誰もがETAGIを挙げるだろう。保守的なロシアにおいて、ETAGIは若者のための解放区という役割を果たしている。だからこそ、サンクトペテルブルクだけでなくロシア全土から若者がひっきりなしにETAGIに足を運ぶのだ。
ETAGIはトレンドをリードする「21世紀のロシア・アバンギャルド」といえよう。

住所 Ligovsky pr. 74, St. Petersburg
電話番号 +7-812-458-5005
営業時間 09:00~23:00
ホームページ www.loftprojectetagi.ru
 
롯데호텔상트페테르부르크

롯데호텔상트페테르부르크

롯데호텔상트페테르부르크

サンクトペテルブルクでの滞在: ロッテホテルサンクトペテルブルク
ロッテホテルサンクトペテルブルクはサンクトペテルブルクの観光名所である聖イサアク広場の向かい側に位置し、周辺にはネフスキー大通りやエルミタージュ美術館、マリインスキー劇場などがある。ホテルは1851年に建てられた由緒ある建物を改装。地下1階、地上6階建てで、10タイプの客室を計150室備える。レストランとファシリティも充実している。

住所 2, Antonenko Lane, Saint-Petersburg, Russia, LOTTE HOTEL ST. PETERSBURG
電話番号 +7-812-336-10-00
ホームページ www.lottehotel.com/stpetersburg-hotel
October 2021 編集:鄭宰旭
文:李鉉熙
資料提供: ロフトプロジェクトETAGI

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