FOOD & STYLE

ファームトゥーフォークを代表するポートランドのレストランの一つ、オックス

ポートランドの美食の今、ファームトゥーテーブル
農場の食材をテーブルに直接届ける「ファームトゥーテーブル」運動が始まった米国。その中でも最も成功した事例に挙げられるポートランドのファームトゥーテーブルシーンをのぞいてみた。
ポートランド、この小さな都市にフードフェスティバルやレストランがひしめいている。実力のある若いシェフたちは約束でもしたかのようにポートランドに集まる。しかし、なぜポートランドなのか。ポートランド最大規模のフードフェスティバル「フィーストポートランド(Feast Portland)」の発起人であるマイク・テリン(Mike Thelin)は、その背景をこう説明する。「太平洋北西部に位置する地理的な要因のおかげで材料が豊富であるという点を無視することはできません。この都市がシェフたちを誘惑し、彼らにインスピレーションを与え、ポートランドのローカルフード愛をさらに発展させる原動力となっています。すべてが土から始まるものであるからこそ豊富な材料こそが最も重要な要素だと言えるでしょう」。
ポートランド

ポートランド

ポートランドに実力のあるシェフたちが集まって来ている。

地域の農場で生産されている食材を、卸売業者などを通さず、そのまま地域のレストランのテーブルの上にのせるためにはいくつかの条件がある。ファームトゥーテーブル運動が始まった米国の多くの都市の中でも、ポートランドは最も成功した事例に挙げられる。ポートランドが美食の都市を超えてファームトゥーテーブルの都市としての地位を築くことができた理由は何か。1つは地理的な特殊性を挙げることができる。ポートランドは土地が平らではなく起伏の激しい盆地にある都市で、大きい農場よりも家族経営の小規模農園が発達した。質の良い土壌に雨が多く降り、暑すぎず寒すぎない気候はさまざまな種類の野菜や果物、作物を栽培するのに適した環境であった。どんなに良い食材でも移動距離が長くて時間がかかれば新鮮さは失われる。ポートランドは小さな都市だ。農場からレストランまでの移動距離が短く、その日に収穫した新鮮な材料を簡単に運ぶことができるためファームトゥーテーブルが早く定着できた。そこに政府レベルでの努力も一役買った。ポートランドが位置するオレゴン州は、農業の発展のためにポートランドをはじめとするいくつかの都市の開発を制限した。また、メニューにどこの農場から仕入れた食材かを記載するようにし、消費者との信頼関係を築いた。もう一つ重要な理由は、ポートランダーが他の誰よりも「持続可能な」生活に対する関心が高いという点だ。彼らは地域の経済や地域の人々、地域で起こっている出来事に関心が高く、地域で作られているものを消費し、それがブランドの成長、ひいてはポートランドの成長につながっていくと信じている。オーガニック食材に価値を見出し、ローカルビジネスを支持するポートランダーの住民意識はポートランドがファームトゥーテーブルの都市となるための力強い後ろ盾となった。
ポートランド

キンフォーク文化が始まった都市らしく、おいしい物を食べるという行為に大きな価値を置く。

ファームトゥーテーブルは、レストランだけの話ではない。レストランは農場と直接取引するのだが、一般家庭はファーマーズマーケットを利用する。ポートランドだけでなく、オレゴンの各地でファーマーズマーケットが開かれている。中でも、毎週土曜日にダウンタウンの真ん中に位置するPSU(Portland State University)で開かれているファーマーズマーケットは特に有名だ。ポートランドのファーマーズマーケットのディレクターであるトルーディ・トリバー(Trudy Toliver)は、「ファーマーズマーケットのベンダーになるための条件はとても厳しい」と話す。食材はポートランドから約484キロ以内で作られたものでなくてはならない。農夫である場合は彼らの農場で栽培した作物のみ、牧畜業者の場合は直接育てた家畜で作った食材のみ、販売できる。もしホットソースを販売するのなら、主原料の25%がローカルの原料でなければならない。例えば、トウガラシがホットソースの主原料だとすれば、そのトウガラシを買った農場がローカルでなければならず、トルーディをはじめとするファーマーズマーケットのスタッフが直接このすべての過程を点検する。おかげでポートランドでは有名なレストランのシェフのみならず、主婦までもが新鮮で健康的な食材で料理ができる。今日のポートランドで、オーガニックで持続可能なローカル中心のフードシーンが形成できたのは、こうした好循環が構築されているからである。

ポートランドの「ファームトゥーテーブル」レストラン3選

ビーガンレストラン

ファームスピリッツ

ファームスピリッツ

ファームトゥーテーブルのビーガンレストラン、ファームスピリッツ
ビーガンレストランとして知られているファームスピリッツ(Farm Spirit)は、食材の仕入れにもこだわりがある。ローカルの作物や野菜だけを使うシェフアーロン・アダムス(Aaron Adams)は、オレゴン州の農場、その中でも彼が設けた厳しい条件をクリアした、いくつかの農場とだけ取引をする。自分が口にする食べ物がどこから来たのかに興味を持ち、消費に対する責任感を持っているポートランダーたちの食文化を体験するのにぴったりの場所として定評がある。そのためビーガンではない人たちにも薦めたいレストランだ。営業日は水曜日から土曜日までで、八つのコース料理のみを提供している。価格帯は比較的高めだ。
住所 1414 SE Morrison St., Portland
電話 +1-971-255-0329
ホームページ farmspiritpdx.com
ファームトゥーフォーク

オックス

オックス

ファームトゥーフォークのレストラン、オックス
オックス(OX)はファームトゥーフォーク(farm to folk)を代表するレストランの一つだ。近郊の農場で育った牛をその日その日に提供してもらい料理する。アルゼンチンの伝統技法である「ウッドファイア(Wood-fired)」グリルからインスピレーションを受けた方法で調理した肉を食べることができる。ステーキがメインだが、肉と一緒に楽しめる料理、肉を好まない人たちのための魚介類、サラダメニューもあり、スペイン、フランス、イタリア料理を調和させたフュージョン料理も提供している。メイン料理としてはカルビ、バラ肉のステーキ、チョリソーソーセージがワンプレートになった「アサドアルゼンチーノ(Asado Argentino)」が、デザートとしてはハニーカモミールアイスクリームをのせた「ヘーゼルナッツブラウンバタートルテ」が人気だ。
住所 2225 NE Martin Luther King Jr. Blvd., Portland
電話 +1-503-284-3366
ホームページ oxpdx.com
ブランチ

スウィーディーディー

スウィーディーディー

ポートランド式のブランチレストラン、スウィーディーディー
スウィーディーディー(Sweedeedee)は、最もポートランドらしいブランチを食することができる。ローカルの新鮮な材料で作られるサラダやサンドイッチ、ケーキやパンを提供している。何を注文しても健康的な材料で一皿にたっぷりと出してくれる。定型的な米国式ブランチメニューがなぜか特別に見えるのは、新鮮な材料のおかげだ。収穫したばかりで香りまで生きているロメインレタス、ホウレンソウ、バジルなどが惜しげもなく入ったサンドイッチからオートミール、ブリトー、ハウスサラダにいたるまで、さまざまなメニューを味わうことができる。週末は待ち時間がとても長いが、このレストランが作った甘いパイとコーヒーをアペタイザーとして楽しんでいると、長い待ち時間もここではそれほど退屈だと感じない。
住所 5202 N Albina Ave, Portland
電話 +1-503-946-8087
ホームページ sweedeedee.com
March 2020 編集:金慧元
文:趙劭栄

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  • March 2020
  • 編集: 金慧元
    文: 趙劭栄
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