FOOD & STYLE

国道7号線コーヒーロード
朝鮮半島内陸で最も海岸線が美しいとされる国道7号線一帯のカフェを訪れた。韓国北東部、江原道ならではの風景と情緒が楽しめるカフェだ。
江原道の最北端にある高城から束草を経て襄陽まで下る国道7号線に、雪岳山と東海が一望できるカフェが多数オープンした。首都圏から2時間台で行ける「隣町」になった江原道は、ふと澄んだ海が見たくなった時にハンドルを握るのによい距離にある。まだ新型コロナウイルスの流行が収束しておらず、旅行には慎重にならざるを得ないが、静かにドライブに行ってくる程度なら、息苦しい心を解き放つ選択になる。
本来、国道7号線一帯のカフェはコーヒーの都市と呼ばれる江陵を中心に形成された。バリスタ第1世代、パク・イチュ氏の「ボヘミアン」や「テラロサ」などの専門店が江陵に根を下ろして以降、コーヒーのイメージがあまりに強かったためだ。また、サーフィンの人気と各種高速道路の開通により、襄陽と束草、高城へ続く北側の道にもトレンディーで特色あるカフェがたくさんオープンした。全面ガラス張りで海が見える、いわゆる「風景がおいしい店」と呼ばれる大型カフェが多いが、その中でそれぞれの個性があり、地域色の濃いカフェも人気を集めている。
江原道の風景に似合うカフェ6店を紹介する。
タシット

海辺に近いカフェはたくさんある。しかし、本当の「オーシャンビューカフェ」といえるカフェはあまりない。高城のタシットは、清澗亭の砂浜とつながった本物のオーシャンビューカフェだ。カフェの建物を出て足を伸ばせば、すぐに砂の上を歩ける。なかでも海岸に面した二つのテーブルは、景色のよさで常に満席だ。店内は広くはないが、大きなガラス窓のせいか窮屈な印象は全くない。ホワイトトーンでシンプルなカフェの外観もすっきりとしているが、海に面した塀をところどころ切り取って海が一目で見えるようにしたのは素晴らしい選択だ。タシットのもう一つの長所は、ペットを連れていける点にある。愛犬家がペットと一緒に海の香りを楽しむのに最適のカフェだ。タシットを代表するシグネチャーメニューは、とても香ばしい。我也津海水浴場のすぐ近くにあるため、コーヒーを飲んで海を散歩するにもよい。水曜は定休日だ。

住所 江原道高城郡土城面清澗亭キル25-2
インスタグラム www.instagram.com/official.tacit
ワイエーティー

ワイエーティーは雪岳山小公園に向かう道にある。途中に見える蔚山岩の威風堂々とした姿は、新型コロナで萎縮した心に張りを与えてくれる。一面がガラス窓になったれんが造りの建物は、非常に洗練したムードを漂わせる。カカオガナッシュパイやニューヨークチーズパイに、運転する必要がないならグラスワインを添えてもよい。静けさと都会的なゆとりが不思議と調和する中で、ゆっくりと流れる時間は心を癒してくれる感じがする。大きくはないがそれなりに広く、採光によって空間が分けられる点も面白い。ガラス窓の前の席は日光をいっぱいに浴びて暖かな余裕が漂い、窓辺から離れたテーブルは涼しげな安らかさに満ちている。一つの空間であるにもかかわらず、感じが全く異なる。窓の向こうに見える甕(かめ)と石垣も目を楽しませてくれる。店名のワイエーティーは「You Are Thirsty」の頭文字だ。雪岳山のフンドゥル岩を散策した後に喉を潤すにもよく、雪岳山に登るのが負担になるなら、すぐ隣にある青垈山休養林に立ち寄るのも悪くない選択だ。青垈山は頂上までわずか231メートルと高くないが、一方から束草の海を、もう一方からは雪岳山の蔚山岩を眺めることができる「束草8景」の一つだ。

住所 江原道束草市雪岳山路470-4
インスタグラム www.instagram.com/youarethirsty
ノウルジプ

「あなたと私たちの家」という意味の店名のように、一歩足を踏み入れるとリラックスしたムードが漂う韓屋(伝統家屋)カフェだ。鶴沙坪スンドゥブ(純豆腐)村からすぐの鶴沙坪交差点の内側にある。韓屋カフェらしく、伝統の味とコーヒーの香りを絶妙に組み合わせたシグネチャーメニューを提供している。インジョルミ(きな粉)クリームを乗せたクリームラテがその主人公だ。きな粉のように喉にひっかからず、特有の香ばしさは絶品。ハチミツミスッカル(穀物の粉を溶いた飲み物)とよもぎラテも人気メニューで、松の葉のモヒートもユニークだ。抹茶テリーヌ、インジョルミダックワーズ、アップルパイ、バジルスコーンなどバラエティー豊かに提供されるデザートメニューも好評を博している。ブランコと石畳のあるカフェの中庭には、かわいらしいフォトスポットがいっぱいだ。ノウルジプの最大の長所は、天気の影響を受けないということだ。雪や雨が降った時にはカフェにこもって韓屋ならではのゆとりを満喫すれば、忘れられない思い出になるだろう。

住所 江原道束草市新興2キル38
インスタグラム www.instagram.com/neoul_zip
タンデムコーヒークラブ

襄陽を代表するマッククス(そば冷麺)店、シロアムマッククスとヨンガンジョンマッククスの間にあるロースタリーカフェだ。江原道にはコーヒーの品質よりも周辺の環境に頼ったカフェも少なくない。だが、タンデムコーヒークラブは店舗の横に研究棟まであるほどコーヒーに力を入れている。シグネチャーメニューのバニラビーンズラテには、本物のマダガスカル産バニラビーンズが入っている。「タンデム」は「2人乗り自転車」を指す単語だが、「共にする」という意味も込められている。欧州では愛の妙薬とされるバニラビーンズとタンデムという店名が妙に似合う。カフェは天井が高く、テーブルの間隔も広いため、近ごろの状況ではより安心感を与えてくれる。緑でいっぱいの野外庭園の広々とした風景ものどかだ。ペットと一緒に利用できるが、室内ではケージやキャリアに入れ、野外庭園ではリードをつけなければならない。水曜定休。

住所 江原道襄陽郡江県面長山5キル71-5
インスタグラム www.instagram.com/tandem.coffeeclub
テイル

ウェブデザイナーとファッションパタンナー出身の夫婦が作ったカフェで、インテリアデザインが一風変わっている。1950年代に建てられた民泊を改造したため、田舎の家の情感に満ちている。白く塗られ、モダンな雰囲気を醸し出す壁と障子紙が貼られた扉、パステルトーンの金属製の椅子とテーブルセットの組み合わせはナチュラルで暖かい雰囲気だ。飾り棚というには素朴な木製のオブジェと、その上に並べられた趣のある陶磁器はオーナーの手作りだ。近くにはテイルの2号店といえる「ドゥレ」もオープンし、地下はオーナーの陶芸工房になっている。素朴で暖かな陶磁器は、テイルの雰囲気そのものでもある。テイルの人気メニューはピクニックセット。魔法瓶に入った飲み物、マドレーヌ、ピクニックマット、砂浜の上で簡易テーブルとして使えるピクニックバッグからなるこのセットは使用後には返却する必要があるが、海辺で楽しむピクニックは長い間思い出に残りそうだ。ハンドドリップコーヒーとアインシュペナー(ウインナーコーヒー)、よもぎラテはどれも香り高い。腹ごしらえが先というなら、隣接する加津港でムルフェ(刺身とそうめんを酸味のあるスープに絡めて食べる料理)を食べることもできる。

住所 江原道高城郡竹旺面加津キル40-5
インスタグラム www.instagram.com/__tail__
 
仁部(ニンベ)

襄陽は韓国サーフィンの聖地として挙げられる。襄陽・仁邱港の中央キルは、ソウルの経理団(キョンリダン)キルにあやかって「ヤンリダンキル」と呼ばれるほどサーファーたちの人気スポットになった。年に1~2回発行されるサーフィンマガジン「WSB FARM」のビルもヤンリダンキルにあるが、この建物には「仁部」が入っている。仁部とは日本人オーナーの名前だ。本人の名前を冠したパッピンス(かき氷)専門店らしく、あんこはもちろんバター餅、もち米のトッピング、揚げたヌルンジ(おこげ)まで全て手作りだ。凍らせた牛乳を削って作る「ヌンコッ(雪の花)ピンス」がそうであるように、仁部のパッピンスもふわふわと柔らかい。だが、それだけではない。氷のきめ細かさが違う。細い糸のように少し細長い氷のきめも、口当たりも微妙に異なる。メニューごとに違うトッピングも真心が感じられる。酸味が強くなく香ばしいコーヒーも逸品だ。襄陽を訪れるならヤンリダンキルは外せないし、ヤンリダンキルを代表する店の一つ、仁部も必ず立ち寄るべき店だ。

住所 江原道襄陽郡県南面仁邱港キル6
インスタグラム www.instagram.com/ninbe_patbingsu
束草での滞在:ロッテリゾート束草

三方を海に囲まれた外瓮峙の丘にあるロッテリゾート束草は、広々とした海の眺望で人気が高い。全ての客室から海が見え、最高級の施設を備えたウオーターパークは家族連れの宿泊客が最も好むレジャー空間でもある。襄陽と高城のどちらからも近く、各地のカフェでお茶を飲みながら雪岳山や東海を眺めるのに便利だ。
 
住所 江原道束草市大浦港キル186
電話 +82-1588-4355
ホームページ ロッテリゾート束草
May 2021 編集:鄭宰旭
文:李重翰

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  • May 2021
  • 編集: 鄭宰旭
    文: 李重翰
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