高齢者人口を対象とした市場が拡大している。日本のある自動車メーカーは、高齢者をターゲットにした車を発売した。あるビューティーブランドはアンチエイジングに特化した化粧品を生産している。シニアたちの生活パターンに合わせて開店時間を早めた日本の大型スーパーもある。ドイツの大型スーパーチェーンは売り場の通路を広くし、陳列棚にルーペを備え付けた。このように、多くの企業がシニアビジネスをいち早く検討して実行し、シニアに優しい環境づくりに努めている。
韓国の人口の30%以上を占め、今なお社会・経済活動に活発に参加する50~74歳のシニアをアクティブシニアと呼ぶ。時間と経済的余裕がある彼らは、消費の主体として活動するだけでなく投資や余暇活動に支出する消費規模も若年層を上回る。未来志向的かつトレンディーで、新製品や流行を積極的に取り入れる。企業は彼らに注目し、どうすれば不便を解消してより快適で豊かなサービスを提供できるか試行錯誤している。

こうしたトレンドに合わせ、ロッテホテルはプレミアムシニアレジデンスブランド「VL(Vitality&Liberty、以下VL)」をローンチした。VLは韓国で初めてホテル企業が手掛けたシニアレジデンス専門ブランドで、オーダーメード型のライフスタイルサービスを住宅団地と融合させたものだ。ロッテホテルならではのホスピタリティーサービスのノウハウをVLに集約し、新たなシニアライフスタイルをリードする。
VLは、アクティブシニアのニーズに合わせた「エージフレンドリー」サービスを目指す。このために多彩な高品格ホテルサービスを提供する計画だ。24時間対応可能なコンシェルジュサービスと週2回のハウスキーピングサービス、運転手が同行するレンタカーサービスなど、入居者の生活利便性を高めるサービスを用意している。「安らかで自由な人生を保障し、躍動感あふれる毎日を約束する」という価値を盛り込んだブランド名のように、最上の住居環境を提供するための努力だ。
また、新型コロナウイルスの感染拡大以降、健康に気を使うシニア層のために健康管理サービスも実施する。近隣の大型医療機関と連携し、専門医療陣によるオーダーメード型ヘルスケアサービスはもちろん、ホテルシェフによるヘルシーメニューまで提供することで、最適な健康状態が維持できるようサポートする。